碧い風にのって… クワガタ of Hekifuusya Site

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■〔0003〕35年前とは比較にならないけれど…

ミヤマにノコギリにスジ

kuwagata.JPGかわいい娘みっけ !

投稿日:2012年8月17日

先日、従姉妹が新潟より帰省するというので実家から集合命令が発令された。田舎はとにかく一族の血が濃い(笑)。もっとも、実家にはわりと帰るので、もちろんOKの返事。
そして数年ぶりに従姉妹と会い、美味しい料理に舌鼓を打った(釣道楽Issue7・うぃーあーコドモオトナのシャービックを作ってくれた従姉妹)。
さてさて、その鼓を打つ前に恒例のクワガタ探しに行った(捕らないで観るだけですよ ! )。
私の知る限りでは昭和50年を最後に田舎のクワガタは減少の一途を辿っている(減っている理由のひとつに私自身の乱獲があげられる。猛省だ)。とくにノコギリクワガタはかなり減少していると感じる。また、信じてもらえないと思うが、当時(昭和49〜51年)にはオオクワガタも数匹捕っている。アカアシクワガタとコクワガタを足して2で割って、さらに大アゴを短くし、全体的に大きく太く厚くした黒々としたクワガタなので、間違えることなどない。それがいまではまったく観られない(ちゃんと探せばいるのだろうか?)。近年はもっぱらミヤマ7に対しコクワが2、残りの1がアカアシやノコギリやオニやスジやその他といった感じだろうか。しかも個体が小振りだ。そしてその全体の絶対数も35年前と比較すると20分の1くらいに減っていると思う。いや、もしかしたらそれ以下かも知れない。
そんな中で何気にクワガタがつく樹を探す。例えばハルニレやヤナギの樹などは要チェックだ。樹と樹がこすれている部分や樹皮がめくれて樹液が流れているところがないかをチェックする。けれど、樹液が流れていれば必ずクワガタがついているわけでもない。樹液が発酵しているような感じになっているのが良い。慣れてくればそよ風に運ばれてくるその発酵した香りでクワガタがついている樹かどうかがわかるようになってくる。言い変えれば、林道を歩いていて突然その香りがすれば、ほぼクワガタはいる。風上を観てみよう。ヤナギやハルニレがあれば、その樹を一周観てみれば良い !
そして今回も林の中を歩いていると……ふわっと香しいかほり !
これはいるなあ〜ほら !


kuwagata-2.JPG中央の小さいのはスジのオスだろうか?真っ昼間の光景 !
かほりの先には立派なハルニレがあったので、裏側を覗くと〜! いた !
ミヤマのオスが4匹とメスが3匹、ノコギリのオス1匹、そしてスジ(だと思う/小さいので同定しにくい)のオス1匹らが懸命に樹液をなめている(写真にはすべてが写ってはいません)。たまにお互いをけん制しあったり、ミヤマのオスが交尾を試みようとメスに乗っかろうとするが拒まれたり(笑)、ちょっと観察しているだけで、実に楽しい。
いまとなってはこういったシーンは感動するような場面だけれど、以前はこのような餌場であれば複数種混合で20匹以上は普通にいたものだ。嘘のような本当の話だが、樹を思い切り蹴ると、バサバサバサっとクワガタが落ちてきて、それを拾うのが当時のクワガタ捕りだったくらいだ。
当時と比較してもお話にならないのだが、それでもいまでもこうやってクワガタが生息している自然環境が北海道にはある。札幌市内でもクワガタは捕れるしネ ! こういった環境をなんとか維持していきたいものだと痛感する。
魚もそうだが、彼らと遊びたいのなら、彼らを取り巻く環境を健全な状態で維持していかなければならないのは明白。一人ー人の心の持ちようだと思う。
まずはできることから !
私は自身の過去の反省から『撮るけど捕らない』を30年前から実践している。


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